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検査の種類と解説

当社で取り扱っている検査をわかりやすく解説します。
疾患の種類、症状、感染経路、治療法など、正確に把握することが治療と予防の第一歩です。

HIV/AIDS

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)とは?

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、人の免疫を標的とし、感染症やある種の癌に対する人々の免疫応答機能を低下させます。
HIVが最も進行した状態がAIDS(後天性免疫不全症候群、エイズ)です。個人差がありますが、感染して2年から15年で(AIDSを)発症します。
AIDSは、ある種の癌、感染症またはその他の重篤な臨床症状が発症することによって定義づけられています。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の原因・感染経路

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)というウイルスの感染により起こる病気です。
HIVは、感染した人の血液、母乳、精液、膣分泌液など様々な体液との接触によって感染します。キス、抱擁、握手といった日常生活での接触や、個人で使用する物品、食品、水を分け合うことでは感染しません。
ただし、唇や口腔に傷や損傷がある場合、または相手の口腔に血液がある場合、非常にまれですが感染する可能性があります。

HIVに感染するリスクを高めてしまう行動様式や状況
  • コンドームを使用せずに肛門性交や膣性交を行う場合
  • 薬物を注射する際に、針、シリンジ、その他、注射時の付属器具や薬液など、(ウイルスで)汚染されたものを使い回す場合
  • 安全が不確かな注射器、輸血、臓器移植、滅菌処理されていない医療用具での切開や(ピアスの)穴開けなどの医療行為を受けた場合
  • 医療従事者を含め偶発的な針刺し事故を経験した場合

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の発生状況

2022年に報告されたHIV 感染者は632 件、AIDS 患者は252 件であり、HIV 感染者とAIDS患者を合わ新規報告数は884 件あります。
累積報告数は、2022 年末の時点ではHIV 感染者23,863 件、AIDS 患者10,558件で計34,421 件となっています。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の症状

HIV(感染症)の症状は、感染の段階によって異なります。
HIV感染者は最初の数か月に感染力が最も強くなりますが、多くの人は、この段階で感染に気づくことはなく、もっと後に気づきます。

  • 急性感染期
    最初に感染した後の数週間は、感染者に発熱、頭痛、発疹、咽頭痛などのインフルエンザ様症状が現れます。しかし、無症状のこともあります。
  • 無症候期
    感染後約10年程度は自覚症状が見られない時期が継続します。
  • 症候期
    感染が進行して免疫機能が弱まってくると、次第にリンパ節の腫張、体重減少、発熱、下痢、咳などの症状や臨床所見がみられるようになります。
    治療をしなければ、感染者には、結核、クリプトコッカス髄膜炎、重症細菌感染症といった重篤な疾患や、リンパ腫、カポジ肉腫といった癌種が現れます。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の治療

HIVは、3種類以上のARV薬を併用する抗レトロウイルス療法(ART)で抑制することができます。
ARTでは、HIV感染症を治癒させることはできませんが、体内でのウイルスの複製を抑制し、免疫機能を高め、感染症と戦う能力を再生することができます。

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の予防

膣性交や肛門性交を行う際には、男性用、女性用コンドームを常に正しく使用することでHIVを含む性行為感染症の拡大から身を守ることができます。
男性用ラテックスコンドームの使用は、HIVや他の性行為感染症の伝播に対して85%以上の予防効果があるという科学的根拠が示されています。